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壁をくり抜いてエサ箱を取り付けた。 タックは一日中、牧に生えている青草を自由に食んでいるけれど、朝と夕は時間を決めて小屋内で、水にふやかしたフスマと刈った青草をやるようにしている。そして食べている間にブラッシングや濡れタオルで顔拭きを。 歓迎会を呼びかけてくれたのは「嶺岡牧から学ぶ会」。 ここ鴨川の嶺岡の山々にはかつて将軍家の広大な牧があり、最盛期には600頭もの馬が、連なる尾根に開けた草原を駆け巡っていたそうだ。山々はすっかり木立や藪に覆われて当時の面影は全くないけれど、今でも山中のあちこちに野馬土手などの遺構が残されている。「学ぶ会」会長の加藤登紀子さんの農場「鴨川自然王国」も遺構のある場所のひとつで、敷地内には馬捕り場の土手の一部を見て取ることができる。 私たちには「馬と共にある農的暮らしを通して里山を守り育てていきたい」という思いがある。今の時代の里山保全の基本とは、ある意味、「藪を払い道草を刈り続ける」ことに尽きるのだけれど、これまでは苦役とも思えたその労働が、タックが来てからは確実に「喜び」に変わった。荒れ果てた耕作放棄地や藪に埋もれた山中の旧道を美しく蘇らせて、そこに人の声が再び響くようになれば、と願い、そしてその願いに力を与えてくれるものが、私たちにとっては「馬」である。 それは「私たちにとってはそうだ」というだけで、きっかけや力を与えてくれるものは人によってそれぞれだと思う。ただ確実に言えるのは、「馬は人を呼び、人をつなぐ」。馬は、そんな特別な力がある特別なイキモノだ。今日、歓迎会に集ってくれた人たちの笑顔を見て、それをあらためて確信した。 今は価値のないものにしか見えない荒れた里山の風景が、やがて美しく生き生きと蘇り、そこに人の声が響くようになったときに、「この里山を活かして私たちに何ができる?」という具体的な発想の活力が湧いて来るのだと思っている。「村おこし」とは内から湧いておきてくるものであって、たとえば都会のコンサル会社やなにかが紙の上でおこしてみせるものではないはずだ。自分たちの手で何を作りだし、次やそのまた次の世代に何を残して行けるのか、そんなことを考え続けている。 ○関連記事: 春よ、春よ —2
by hyakuishou
| 2011-07-26 23:59
| 里山と棚田と馬と
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