最新の記事
●新刊のご案内
『平和を考えよう(全2巻)』小学校高学年~中学生向けの本です。詳しくは > こちら おすすめ記事 ●電気柵が守る村にて ●人は自然に託して物語を紡ぐ ●飯舘村から思いをつなぐ ●春よ、春よ ●落ち葉も輸入?! - セシウム汚染腐葉土のニュースに思うこと ●ペシャワール会・伊藤和也さんの死に思う おすすめシリーズ ●[里山暮らし]与那国馬タックとの日々 ●[里山暮らし]炭窯&奥谷津棚田—長老たちとの日々 ●[スピリチュアル?]ぐだぐだ考えてみた ●[ブラジルHIV+アクティビスト]アラウージョ全国講演旅行2011報告記 ●[ブラジル・リオ&サンパウロ]ファベーラ(スラム)をへめぐる ●[アマゾンと先住民]カヤポ族 呪術師長老ラオーニ、日本を行く2007 ●[アマゾンと先住民]ベロモンチ水力発電所建設問題 別館 ●日本の文化・旅をブラジルへ発信するポルトガル語サイト Curtindo o Japão ●関連記事 コンタクト --> こちらから 以前の記事
カテゴリ
野良しごと/山しごと 手しごと 書くしごと 里山と棚田と馬と 自然・いきもの・風景 鴨川・田舎暮らし 農・食・環境 養蜂・ハチミツ よの中・ひとの中 旅の空 ブラジル ファベーラ(ファヴェーラ) アマゾン/先住民 つれづれ ヘジの野辺だより ■百一姓の農産品■ [ プロフィール] [ このBLOGの使い方] タグ
生き物(164)
植物(159) 田んぼ(156) 畑(146) 馬と暮らす・働く・遊ぶ(68) アマゾン/先住民族(48) 田舎暮らし(43) 料理(42) ブラジル(42) アラウージョ(40) ヒミツの山(36) NGO(35) 旅(34) ファベーラ(33) 鴨川(32) HIV/AIDS(29) 農/食(29) メディア(28) ベロ・モンチ水力発電所(26) 炭窯長老(21) 検索
最新のトラックバック
その他のジャンル
|
現地新聞報道によれば、IBAMA(イバマ=ブラジル環境・再生可能天然資源院。環境省の下部組織)がとうとう週明け月曜までに開発許可を出すとのことです。
11/12木曜に、鉱物エネルギー大臣、環境大臣、IBAMA、AGU(Advocacia Geral da União=大統領府訟務部?)、Aneel (Agência Nacional de Energia Elétrica=電気エネルギー庁)、 EPE (Empresa de Pesquisa em Energia=エネルギー研究公社。資源エネルギー省の下部組織)、ANA (Agência Nacional de Águas=水資源庁。環境省の下部組織) のそれぞれの幹部が集まって会合を開いたのち、鉱物エネルギー大臣エジソン・ロバォンによって発表されました。 計画を推進する側と、それの環境影響を精査して開発許可を出す出さないを決める側が、なにを一緒になって集まっているのか。許可を出すという、最初から結論ありきの話でしょうか。 こんな衛星撮影の組写真をご覧になった方も多いでしょう。 手付かずの黒々としたアマゾンの森。そこにひと筋の道が拓かれる。何年もたたないうちに、あれよあれよと道路に沿って櫛状に森が拓かれ、白い部分が広がっていく・・・。 アマゾンに巨大水力発電所を建設するということは、ダムによる水没だけが問題ではないです。そこまで大きな道路を通し、労働者たちが住まう町をつくり、周囲に開発を広げていく起爆点となり、そして発電した大量のエネルギーを消費するナニカを出現させるということです。政府はそのナニカをまだ発表していませんが、現地環境NGOの中には、アルミニウム生産の鉱山開発ではないかと推測するところもあります。アルミは電気を大量に喰って作られる金属です。 同じパラ州内には、森を切り開いて既に、ボーキサイト採掘場とアルミニウム精錬工場ができています。日本との合弁による、巨大国家プロジェクトです。生産したアルミはインゴットの形で日本に輸出されています。もうずいぶん前ですが、精錬工場を見学したことがあります。アマゾンの森の下には、まだまだたくさんの鉱物資源が眠っています・・・。 アマゾンの消失面積が、衛星を使ったモニタリングシステムによって算定報告されています。 法定アマゾン地域各州における消失面積と総面積(いちばん下の太字の行)の、2000-2008年の年次推移の表です。ポルトガル語のままですが。(見づらいときは図表をクリックしてください。拡大します) Instituto Nacional de Pesquisas Espaciais - INPE 昨年1年間で1万2911平方キロの森が消えました。どれくらいの広さのものか、比較対象をあげておきます。ピンと来る数字があるでしょうか。 アマゾン消失面積(2008年) 12,911km2 長野県(13,562km2)、新潟県(12,583km2)とほぼ同じ広さ 東京都(2,187km2) 6個分 日本で一番小さい県・香川県(1,876km2) 7個分 沖縄本島(1,206km2) 11個分 ユネスコ世界遺産・屋久島(504km2) 26個分 ユネスコ世界遺産・知床国立公園(386.3km2) 33個分 ユネスコ世界遺産・白神山地(169.71km2) 76個分 どんな近代文明も都市もすべて、そこにあった自然を切り拓いた上に乗っかっている。遠いよその国の自然を喰らって、その文明や都市の快適さ便利さを維持している。 ブラジルが「次はこちらの番だ」とばかりに成長加速化に邁進する姿を批判することは、自分たち自身の価値観を問い直すことにほかならないです。では何をすべきなのか・・・。自問自答の日々です。
by hyakuishou
| 2009-11-14 01:43
| アマゾン/先住民
|
ファン申請 |
||