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『平和を考えよう(全2巻)』小学校高学年~中学生向けの本です。詳しくは > こちら おすすめ記事 ●電気柵が守る村にて ●人は自然に託して物語を紡ぐ ●飯舘村から思いをつなぐ ●春よ、春よ ●落ち葉も輸入?! - セシウム汚染腐葉土のニュースに思うこと ●ペシャワール会・伊藤和也さんの死に思う おすすめシリーズ ●[里山暮らし]与那国馬タックとの日々 ●[里山暮らし]炭窯&奥谷津棚田—長老たちとの日々 ●[スピリチュアル?]ぐだぐだ考えてみた ●[ブラジルHIV+アクティビスト]アラウージョ全国講演旅行2011報告記 ●[ブラジル・リオ&サンパウロ]ファベーラ(スラム)をへめぐる ●[アマゾンと先住民]カヤポ族 呪術師長老ラオーニ、日本を行く2007 ●[アマゾンと先住民]ベロモンチ水力発電所建設問題 別館 ●日本の文化・旅をブラジルへ発信するポルトガル語サイト Curtindo o Japão ●関連記事 コンタクト --> こちらから 以前の記事
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日本語教育専門の書店のあるじをしている学生時代の友人から、このような要請を受け取りました。ご協力いただければ幸いです。よろしくお願いいたします!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 国立国語研究所・日本語教育研究部門の機能維持および拡充を求める請願にご協力をお願いいたします http://www.sogakusha.co.jp/seigan.html 独立行政法人国立国語研究所を廃止し、大学共同利用機関法人である人間文化研究機構に移管する法案が上程されました。これにより、同研究所の日本語教育基盤情報センターでこれまで行われてきた日本語教育に関連する各種の研究が事実上「廃止」されることになってしまいます。 長い目で見れば生活者としての外国人が今後も増加することが予想され、日本社会が直面する多文化多言語共生社会への歩みに影響が出ることは言うまでもありません。日本語教育に従事する人たちのみならず、国民の一人一人の将来につながる共有財産を、取り崩す動きであると考えます。 弊社(にほんご書店そうがく社)では、この日本語教育基盤情報センターで各種研究の継続と、それを実現するための予算および人的確保、さらには日本語教育に関連する各種事業の一層の推進を強く訴えます。 つきましては皆様に、請願の趣旨をご理解いただき署名活動に積極的にご参加いただきたくお願いいたします。 ■締切日:3月5日必着(郵送) ■呼びかけ団体:日本語教育の将来を考える有志の会 ■郵送先: 〒186-8601 東京都国立市中2-1 一橋大学留学生センター 庵 功雄(いおり いさお/一橋大学留学生センター准教授) ■請願文/署名用紙のダウンロード/署名方法、等 呼びかけ団体のHPをご覧ください ↓ 日本語教育の将来を考える有志の会 http://seigan5000.web.fc2.com/ ▲
by hyakuishou
| 2009-02-27 18:39
| よの中・ひとの中
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Comments(2)
10年ほど前のお話。
仕事で日本を訪れていたブラジル人の友人との、ある日の会話。 友 「日本でもチタニッキやってる? 映画のさ」 私 「知多日記?」 友 「そうそう、チタニッキ」 私 「知多半島の?」 友 「???」 私 「土佐日記?」 友 「???」 (イライラしながら)「ほらあー、豪華客船のー」 ・ ・ ・ ・ タイタニックですがなー。 Titanic、ブラジル風に読めばチタニッキ。 ちょうどそのとき日本ではロードショーの真最中。 私が「まだ見てない」と言うと、「もう一回見たいから連れてけ」と、友。 見てきた。 んで、友いわく。 「ディカプリオよりもさー、あのいけすかない婚約者のほうがイイ男だよねー。色気がある」 「同感同感」と、私。 非常にめずらしく、彼と好みのオトコが一致した瞬間であった。 今年のアカデミー賞でケイト・ウィンスレットが主演女優賞を受賞したニュースを見ながら、そんなことを思い出してみた。 ▲
by hyakuishou
| 2009-02-26 11:20
| つれづれ
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2/28(土)『ファヴェーラの丘』上映会&トークin箕面 の企画メンバーのひとりで、ファベーラについて、「祖母の語っていた昔の部落の様子や、世代を超えて今も根強く残っているさまざまな課題が思い起こされ、『つながってるんだな』と感じた」と語ってくれた、みどりさん。彼女が自身のブログに書かれていたこと、深いです。なんか、いろんなことを考えさせられてしまったのだよなー。
私は、 人権分野で使われる「解放」という言葉の、彼女自身にとっての意味を求め、そして見つけたこたえ。・・・尊いなぁと思います。エントリーの全文、ぜひ読んでみてくださいね。 (みどりさんは北芝とは別の地区の出身だそうだけど、その地元での寺子屋的な活動をはじめ、若者たちでつくる教育分野のいろいろな活動にかかわっている。EEC とか、CORE+ とか。とても興味深い。) 今回、講師として声をかけてもらったのは、前にブログに書いた「ヒーローなんて、いらない」を企画チームのみんなが読んでくれたのがきっかけだそうだ。窓口になってやりとりしてくれている、やはり若いメンバーのひとみさんが教えてくれた。うれしかった。トークでは、ファベーラの当事者運動の、地に足つけてどんくさくもがく格好良さ、「解放」の力、を伝えられたらと思う。そう、ファベーラの当事者運動も、「解放」の運動なんだ。 おととしのファベーラ研修旅行のとき、若者二人は、行く先々で必ず最初に同じことを尋ねられていた。「まず、ここに来た目的を聞かせて」「私たちとの出会いで得たことを、日本であなたは何に生かしたいのか?」と。横でやりとりを聞きながら、これだけでも研修の目的の半分は達成だ、って思った。 キミは何モノか?何をしたいのか?社会に対して何ができる? ――自分の頭で考えることを突きつけられる刺激的な場所。私にとってファベーラは、そういう魅力がある。いやそれとも、ファベーラの子どもたちの目の輝きを見てください。貧しいけれど心は豊かです。その輝きに私は癒されました。なんてトークのほうが感動的なのかしらん? もろもろのくびき(外からの/内からの)から自らを解き放つことは、ひとに深い思索を求める孤独な作業だ。そして、思索することの孤独さへの耐性が、いま、とても低くなっているような気がするんだけど、どうだろう。ひとも社会も。 世の中は癒しブーム。それだけしんどくてストレスフルな社会でありご時世なのだ。身や心をほぐしてほっとしたり、感動をあじわったりするひとときは、だれにだって必要なもの。けれど、なにかに/だれかに癒されたい癒してほしい、感動をくださいと求めて、求めれば求めるほどに、逆に不自由になってしまわないか? それって麻薬みたいなものだから。感覚や感情の部分に働きかけてくるものへと自分をゆだねることだから。思索の孤独さもまた、人生の味わいのひとつではあるまいか。 「解放」というキーワードをみどりさんにもらって、なんかいろいろ考えてしまった。そんなこんなで、ヒーローもヒロインも出てこないどんくさいお話を、これからもしていきたいと思う今日このごろ。 2/28、第二部では、前半、スライドなども上映しながらファベーラについての話、後半、みどりさんをナビゲータに、みんなであれこれトークします。予約なしの当日参加も可だとか。ぜひお出かけくださいね。 関連記事> 輝きを奪うもの ▲
by hyakuishou
| 2009-02-25 00:52
| よの中・ひとの中
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ひそかに愛読しているブログ COMPLEX CATさんとこで知った 、今日は猫の日!
(チコちゃん、かわいい・・・) なので、私も過去の写真を再掲してみる。 ![]() ![]() 関連記事> 呼子のイカ <参考になるサイト> 今日は何の日~毎日が記念日~ http://www.nnh.to/ 「2月22日」のページ http://www.nnh.to/02/22.html (写真・さとみ) ▲
by hyakuishou
| 2009-02-22 23:57
| つれづれ
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Comments(4)
今週末、大阪で、リオのファベーラ(=スラム)を舞台にしたドキュメンタリー映画『ファヴェーラの丘』の上映会&トークがあります。箕面市の北芝地区を拠点に、まちづくり活動に取り組んでいるグループの若いメンバーたちが企画するイベントです。私は講師として参加します。お近くの方がおられましたら、ぜひお出かけください。
いずれかの回だけの参加も可、予約なしの当日参加も可、だそうです。 =================================================== <人権問題連続学習会2009> 自己表現を通して社会の中で“かっこよく”生きる マイノリティに出会う! 日 程 第4回:2月28日(土) 第5回:3月7日(土) 時 間 14:30~17:30(開場14:00) 場 所 らいとぴあ21(萱野中央人権文化センター) 大阪府箕面市萱野1-19-4 地図>こちら 参加費 各回、大学生以上500円 高校生以下100円 (1ドリンク付き) 定 員 80名 予約・お問い合せ 北芝まちづくり協議会 TEL:072-722-5800 E-mail:kitashiba@hcn.zaq.ne.jp 共 催 箕面市(らいとぴあ21)、箕面市人権協会北芝地域協議会、 箕面市教育委員会、箕面市人権教育研究会、 箕面市在日外国人教育研究会 企 画 チームやみなべ 関連サイト NPO法人 暮らしづくりネットワーク北芝 http://www.hcn.zaq.ne.jp/kurashi-net/ blog 北芝人権問題連続学習会 http://kitashiba-seminar.seesaa.net/ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 第4回 / 2月28日(土) 『ギャングよりミュージシャンになる方がかっこいい!』 ~音楽でブラジルのスラムを変えた若者アート集団~ 第1部/14:30~(約1時間半) ドキュメンタリー『ファヴェーラの丘』上映 *ブラジル料理の屋台も出店予定 *映画『ファヴェーラの丘』公式サイト>こちら 第2部/16:10~ 講演:『これぞ当事者運動のモデル! ブラジルスラムのまちづくり、そのパワー』 講師:下郷さとみ(フリージャーナリスト) *第1部の上映作品を受けて、その舞台となったスラムやアート集団《アフロヘッギ》と親交の深い講師に、現地の当事者運動によるまちづくりのリアルな状況をお話しいただきます。スライド上映あり。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 第5回 / 3月7日(土) 『本棚なんてなかった』 ~やりなおしはできるんや~ 西成の部落出身の講師が、何もない環境からアート界の最先端で仕事をするように至るまで。“信じるのは自分の可能性。変えてくれたのは、出会った人!モノ!” 第1部/講演 第2部/ディスカッション 講師:竹井正和さん(大阪西成生まれ・出版社『FOIL』代表編集者・キュレーター・ギャラリーオーナー) =================================================== 北芝地区では、周辺地域・人々と一緒にまちづくりに取り組む中で差別をなくしていこうという「新しい部落解放運動のスタイル」が試みられているそうです。おもしろそうなプロジェクトがたくさん。詳しくは、こちらを。 NPO法人 暮らしづくりネットワーク北芝 http://www.hcn.zaq.ne.jp/kurashi-net/ 組織概要のページ>こちら 今回の連続講座は、地区出身のひと、別の地区出身のひと、地区外からプロジェクトに参加するひと、etc.と、それぞれのルーツ・関心をもつ若者たちが集まって準備しているそうです。企画メンバーのおひとりが、ファベーラについて、「祖母の語っていた昔の部落の様子や、世代を超えて今も根強く残っているさまざまな課題が思い起こされ、『つながってるんだな』と感じた」と言っていたのがとても印象的でした。 2/28のトークでは、リオのファベーラの「プロタゴニズモ」(>こちらをご参考に) の力強さとその意義についてお話できればと思っています。遠い地球の反対側にも思いをひとつにするなかまがいるよ! というメッセ―ジをこめて・・・ こうしてたまにファベーラの話をさせてもらう機会がありますが、 見知らぬ遠い場所にも同じように、喜怒哀楽いっぱいに人間くさくひとは生きているんだということ、/問題の現れ方は違えども、その問題を生み出す社会背景、社会の矛盾は似通っているということ、/しかし、それを変革するための力強い運動がファベーラの住民自身の中からおこっていること、 を伝えられればと思いますし、またそれが、日本の社会を見つめ直すきっかけや行動の何かヒントとなればうれしいです。「私たちの運動がだれかの役に立てば」と、いつもそう言っているファベーラの友人たちの期待にこたえるためにも。 3/7の企画も、とてもおもしろそうです。(こっちに行きたい~) 講師・竹井正和さんのインタビュー記事↓ をご参考に http://www.jinken.ne.jp/be/minority/takei/index.html 関連記事> 解き放て! ▲
by hyakuishou
| 2009-02-22 22:32
| よの中・ひとの中
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1/23のエントリー プロタゴニズモ! の最後に「旅の写真なんぞを、明日にでもまた。」と書いたっきり、あれれ、1か月もたってしまったーっ。
Então, vamos aí! では行ってみましょうか。 研修旅行期間: 2007年3月3日~3月11日 都市名: リオデジャネイロ市 訪問交流先の団体/コミュニティ名: ・NGO「アフロヘギ文化グループ」とその活動拠点 (ヴィガリオ・ジェラウ、パラーダ・ヂ・ルーカス、カンタガーロの3か所のファベーラ) ・ファベーラ「サンタマルタ」の住民組織「グルーポ・エコー」 ・シダーヂ・ヂ・デウス(シティ・オブ・ゴッド)地区の住民組織連合とその構成団体 横浜市鶴見区で活動する市民団体「IAPE(イアペ/外国人児童生徒保護者交流会)」の依頼で、日本に暮らす日系ブラジル人の若者二人の研修旅行をコーディネートした。旅の目的については プロタゴニズモ! をご参照ください。 リオデジャネイロは初めてという二人を連れて、町を一望できる場所へ・・・ ![]() 左が仲松ミツオ・リカルドさん(ヒカルド)、右が石川ホベルトさん(ベト) つづきを見る・読む>click! ▲
by hyakuishou
| 2009-02-21 00:00
| ファベーラ(ファヴェーラ)
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![]() ![]() ![]() ![]() ![]() (写真・さとみ) ▲
by hyakuishou
| 2009-02-06 18:35
| 自然・いきもの・風景
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こちらやこちらのエントリーでも既にご紹介したブラジルの絵本『フリッチス ふしぎな色の旅』。1月30日(金)の夜、東京・北青山にあるブラジル大使館で出版記念会が開かれたので行ってきた。マスコミ関係者ほか多くの人が出席して、ブラジルに縁の深い知人友人たちにもたくさん再会できた楽しいひとときだった。
■桜風舎(出版元) 案内ページ>こちら ※なかみの見本が見られます ■Amazon 購入ページ>こちら ■ジュンク堂書店 購入ページ>こちら ■Ziraldo(作者)オフィシャルサイト>こちら ※ポルトガル語 ふしぎな色、フリッチス。それは、どこにもない色。色えんぴつケースの中にも、春の公園の花畑の中にも、どこにもフリッチスの出番はありません。「私の場所はどこ?」「私は、だれ?」 こたえを探して探して、そしてフリッチスが見つけた大切なこととは――。 ブラジルらしいあざやかで大胆な色の躍動のなかに深いメッセージをこめて、発刊以来40年、140万部以上が愛されてきたロングセラー絵本です。 ![]() ![]() ボサノバライブは吉野幸子さん。この日の司会を務めたBETOも飛び入りで歌いました。 BETOについては、こちらのエントリー(プロタゴニズモ!)もぜひ読んでくださいね。 サウガヂーニョはCafé do Centroからのケータリング。パォン・ヂ・ケージョとかキビとかコシーニャとかボリーニョ・ヂ・バカリャウとか・・・。Gostoso!(おいしい!) ![]() 出版記念会では、冒頭のあいさつでブラジル大使館の文化広報担当の若い女性書記官(イザベラさん)が、「子どものころから、たくさんのジラルド作品を読んで育った。中でもいちばん好きな本が、これ」と感激しながら語っていたのが印象的だった。「居場所を見つけることのできない色のお話に自分自身の姿を重ねて読んでいました」と懐かしさを込めて、今回の日本語訳出版を喜んでいた。世代も国境も超えて、読む人のそれぞれの思いを乗せて、長く読み継がれてきたこの絵本。いよいよ日本へ・・・。 会では、作者ジラルドからのビデオ・メッセージも上映された。立派な真っ白まゆげの、いたずらっ子のままのおじいさん、というかんじ。 「今までにない“色の本”を作りたかった。ただそれだけだよ」とジラルドは語る。訳者の松本乃里子さんは、少し違う考えだ。「最初は色で遊ぶつもりだったかもしれない。けれど、ジャーナリストとしてのキャリアや軍事政権時代に弾圧を受けたという過酷な体験も含めた彼の深い人生経験が、この作品に哲学的なメッセージ性を与えたのだと思う」という。 大学でポルトガル語を学んだ乃里子さんが、卒業後にブラジルへ旅をした。30年前のサンパウロの街角の書店のウインドウ。偶然出会った『FLICTS』。その作品世界にひと目惚れして、「いつか日本で出版を」と思い続けた。 「突然ですが ブラジルにいきます」というメールを乃里子さんからもらったのが、2006年の初夏のこと。個人が、なんの後ろ盾もノウハウもなく、突然に決意して、ジラルドの版権管理事務所へ交渉に乗り込んだ。思い続けたそれまでの長い長い時間の意味を、乃里子さんはこう受け止めている。 「ブラジルや中国、フィリピン。海外から日本の学校に転入してきた子どもたちの教育にかかわって20年。孤独を抱えた子どもたちをずっと見てきた。そしてこの20年は、日本にブラジルの人たちがやってきて暮らした時間でもある。2008年という日本とブラジルにとって大切な年(ブラジルへの日本人移民100周年)を前に、今こそが、この本を世に送り出すとき、と思った」 熱意が通じて版権はすぐに得られたが、そのあと日本での出版元探しの紆余曲折の2年半が待っていた。ようやく発表の時が来た今、日本で暮らすブラジル人たちは、大不況下で大変苦しい状況にある。乃里子さんは、「この本を、ブラジルのなかまたちと手をつないでいく何かの手段にできれば・・・」と願っている。 かつて日本人がブラジルへ渡った道のりを、その子孫たちが逆にたどってやってきた。日本とブラジルとをつなぐ100年と20年の節目の時。出版記念会では、それを体現するひとりであるBETOが司会を務めたということが、何にも増して深い意味を与えていたように思えたのだった。 ところで、乃里子さんは、仕事で小中学校に通いながら、「孤独なのは日本の子どもたちも同じ。さみしくて、自分の外に幸せを求めている」と感じているそうだ。また、「外国からやってきた子たちがぶつけてくる質問に、はっとさせられることも多い」という。そのひとつが、「“みんな”って、なあに?」 -みんなと一緒にしなさい。 -みんなと違う。ダメでしょ。 -みんなやってる。だからあなたも。etc. etc. 口癖のように繰り出される「みんな」という言葉。 ひとりひとりは個性があるはずなのに、集団になったとたんに、それを押し殺して色のないモノトーンの世界に身を沈めてしまう。日本は、そんなことを自分にも他者にも強いてしまう社会なのかもしれない。 フリッチスが最後に見つけたこたえ(それは読んでのお楽しみ)に作者がどんな意味を込めたのかは知らないけれど、「自分の色は相手次第で変わるもの」ということではなくて、きっと、「ひとはいろんな色を持っている。どれも自分」ってことではないか。そんなこんなを考えながら、まだうんと若いころ、「ほんとの私をだれもわかってくれない!」「ところで、“ほんとの私”って、なに?」と青臭く頭の中でぐじゃぐじゃしていたことをうっかり思い出して、こそっと顔を赤らめてみるのだった。 (写真:上2枚 ヘジ、1番下 さとみ) ▲
by hyakuishou
| 2009-02-06 01:35
| よの中・ひとの中
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今日は節分。大慌てで仕事を片付けて、大山不動尊の最後三回目の豆まきに駆け付けた。
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 入れ物もなかみも全部、ムラの人たちの手作りなのだ。 豆まきの合間には演歌歌手の歌謡ショーなんかもあって、ふだんはひっそりした境内がずいぶんとにぎわう一日なのです。 昨年の節分会はといえば、ヘジさん年男で豆まきさせてもらったのでした。降りやまないボタ雪に、小屋がけのステージは雪でつぶれるわ、せっかく土曜だったのに人出はさっぱりだわで、底冷えに足踏みしながら本堂の中でひっそり豆まき。おまけに家に帰り着いたら庭畑のビニールハウスが雪でぺちゃんこになっていた・・・という、めでたい一日なのでありました。それにしても今年は暖冬。 ![]() (写真・さとみ) ▲
by hyakuishou
| 2009-02-03 23:36
| 鴨川・田舎暮らし
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